股関節の痛みがあるときに病気別で何科を受診すればよいのか?の質問にお答えする内容をまとめました!
股関節の痛みは様々な原因でおこります。多くの医療機関がありますが、何科を受診すればいいのでしょう。日常生活の習慣やスポーツが原因で痛みがおこる場合もありますが、病気が引き起こしている可能性もあります。ここではどのような痛みでどのような病気が疑われるか、何科を受診すればよいか紹介します。
坐骨神経痛:
椎間板ヘルニアという病気からくることが最も多いです。腰椎が何らかの原因でつぶれ、坐骨神経が圧迫されることでおこる病気です。
症状としては股関節、特におしりや太ももの後ろの痛みやしびれです。ひどくなると、歩行にも障害が出ます。必要な場合は投薬や、リハビリテーション、手術が行われます。レントゲンで診断できますので、まず整形外科を受診しましょう。
変形性股関節症:
股関節の痛みを発生させる代表的な病気の一つです。
関節をスムーズに動かすための軟骨が、何らかの原因ですり減って炎症を起こしている状態です。痛みの程度によって対処法が違うので、MRIやCT、レントゲンが整備されている整形外科を受診しましょう。
臼蓋形成不全:
日本人に多い骨の形の異常には臼蓋形成不全という病気があり、股関節は大腿骨の先端を臼蓋[きゅうがい]が包み込む構造をしています。
股関節が痛む原因の一つとして、大腿骨と臼蓋の軟骨がすり減ることがあります。軟骨がすり減る理由として最も多いのが「骨の形に異常がある」場合です。整形外科に受診するといいでしょう。
ペルテス病:
見過ごすことのできない子供特有な股関節の病気です。ペルテス病は大腿骨頭の阻血性壊死(血液が通わずに細胞が死ぬ事)を起こす病気です。年齢4~8歳(特に6歳頃)の子供に発症し、男児が女児よりも約5倍と多い病気で、ペルテス病の約8割が片側性で、両側性の場合でも同時の発症は稀です。
一般的には、身長が低く、活発で元気な男の子に多いといわれています。子どもが、熱はないのに、足を引きずったり、股関節から膝にかけての痛みを訴えるときは、成長痛だろうなどと軽く考えずに整形外科の診察を受けることが大切です。
患者さんでも元気に動き回る男の子のお孫さんがいて、片方の足だけ引きずっていたのでやはり6歳だと言っていて整形外科にみてもらったといっていました。股関節を守る装具をつけて小学校に今は通っていると話していました。
リウマチ性股関節症(関節リウマチ):
免疫の病気で膠原病の一つです。しかし、診断が難しく、いつどのような症状が出たのかを本人が正確に伝えると共に、正確な診断ができる専門医にかかることが大切です。
主な関節の症状として次のようなものがあげられます。起床時関節が動かしづらい、左右対称に関節にこわばりを感じる、関節を動かした時や押さえた時に痛む、関節が左右対称に腫れるなどの症状があります。
関節以外の症状があるのも特徴です。微熱、疲労感、だるさ、リンパ腺が腫れるなどです。
リウマチ科、膠原病科、内科、整形外科のいずれかを受診するとよいですが、だいたいはじめはリウマチ科がある整形外科に受診することが多いです。あとリウマチの専門医がいるか確認しましょう。かかりつけの医師にリウマチ専門医を紹介してもらうのが確実です。
股関節について関東、関西で有名な病院
▼関東で有名な病院
聖路加国際病院(整形外科):変形性股関節症やリウマチに対する人工関節置換術に定評があります。
順天堂大学医学部付属病院(整形外科、スポーツ診療科):変形性股関節症のスペシャリストがいます。
花と森の東京病院:書籍でも紹介された股関節の名医がいる病院です。
▼関西で有名な病院
大阪大学医学部付属病院:リウマチ、股関節クリニックなど股関節の病気に対する名医がいる病院です。
関西医科大学付属枚方病院:書籍でも紹介された股関節の名医がいます。股関節専門の外科があります。
京都府立医科大学付属病院:リウマチ、股関節クリニックなどがあり、専門性が高い病院です。
まとめ
病院に行くときは常に不安がつきものですので、安心して病院にかかりたいものです。何時間も待って、わずか数分で診察が終わっては、本当に大丈夫かと思ってしまいますよね。自分の話をしっかり聞いてくれる、問診をしっかりしてくれる、適切な検査を行い正しい診断や自分に合った治療をしてくれる医師にかかりたいものです。多くの医療機関がありますが、事前にしっかり医療機関の情報収集をしてからかかることも大切だと思います。
いきなり紹介もなく大きい総合病院にかかるとお金がかかるので、まずはかかりつけ医や近所の整形外科に受診して、必要なら総合病院の紹介状をもらうという流れにするとスムーズだと思います。
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