日本では、うつ病の患者が年々増えているといわれています。新年度になり、新しい環境になる方、新しいお仕事をする人も多いのではないでしょうか?
うつ病は死にもつながる病気です。自分自身・家族、周りの人が早い段階で気が付き、早期に対応したいですよね。ですが、日々生活している中でなかなか自覚しにくいという難しさもあります。
そこでこの記事では、
・うつ病の3つのサイン
・睡眠について
・うつ病のチェックリスト
この3点をご紹介したいと思います。
【うつ病の3つのサイン】
うつ病の症状のひとつひとつは誰もが時折感じるような気分です。けれども、原因を改善したり、気分転換をしたりして時間の経過とともに改善します。
ですが、それが日中ほぼ絶え間なく感じられ、以下のいくつかが2週間以上ずっと続くようであれば、うつ病のサインの可能性があります。
厚生労働省によると、一つ目は抑うつ気分です。
・抑うつ気分(憂うつ、気分が重い)
・何をしても楽しくない、何にも興味がわかない
・疲れているのに眠れない、一日中ねむい、いつもよりかなり早く目覚める
・イライラして、何かにせき立てられているようで落ち着かない
・悪いことをしたように感じて自分を責める、自分には価値がないと感じる
・思考力が落ちる
・死にたくなる
とされています。
いくつが当てはまるものがあり、2週間以上というのがポイントですね。
二つ目は、家族や周りの人からみてわかる変化です。
・表情が暗い
・涙もろくなった
・反応が遅い
・落ち着かない
・飲酒量が増える
周りの人が「いつもと違う」と変化に気が付いたら、早期に受診したり、環境を整えたりと対応できそうですね。
三つ目は、体の変化です。目安として
・食欲がない
・体がだるい
・疲れやすい
・性欲がない
・頭痛や肩こり
・動悸
・胃の不快感
・便秘がち
・めまい
・口が渇く
などです。抑うつ状態に気づく前に、体に変化が現れることもあります。
体の変化が現れたときは、しっかり休息をとり様子をみていきたいですね。
【睡眠は大切】
残念ながら、自分自身で抑うつ状態だと自覚しにくい点もあります。ですが、日々の睡眠に注目してはどうでしょう。
睡眠は体のエネルギーを充電するといわれています。しっかり睡眠がとれていないと、抑うつ気分を自分自身で回復することはできません。
現在不眠がある人は不眠のない人に比べ、3年以内にうつ病を発症するリスクが4倍になるなど、不眠とうつ病の関連性を示す研究報告が多く、睡眠は注目されているそうです。
疲れているのに眠れなかったり、寝つきに30分以上かかる、途中で何度も目が覚める、朝やたら早く目が覚める、熟睡感がなくなるなどの睡眠障害がある時は注意が必要です。
自分自身で自覚しやすいので、もし睡眠障害を自覚したら日頃の生活習慣を見直してしっかり睡眠がとれるようにしたいですね。
【うつ病のチェックリスト】
うつ病のチェック方法として、自分自身で行うものから、家族が行うものまで様々なものがあります。チェックしやすいものを使って、現状の把握に努めてもいいでしょう。
そのなかの一つに、うつ病チェック簡易抑うつ症状尺度(QIDS -J)があります。16 項目の自己記入式の評価尺度で、世界 10 カ国以上で使用されているものです。
採点で正常から重症までチェックできるので、うつ症状の評価やうつ病を推測される人にも使用できます。うつ状態の変化を見ることも可能です。
うつ病のサインや様々なチェックリストはありますが、自分自身で本当にうつ病か、うつ病のどのタイプかなど正確な診断は難しいです。病院に受診する後押しの一つとして使うのがいいと思います。
もし、おかしいな。あてはまるな。と思ったら、早期に精神科や心療内科など専門の先生に相談して正確な診断をしてもらい、治療や適切な対応をしたいですね。
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